春の空の土曜日

朝から、少し身体が重い。薬の副作用か、食欲があまり出ないので、日本食をやめて
バナナヨーグルトサラダとパンとカフェオレにして見る。

目先を変えてみると そういえば、日本食が当たり前の今まで、もしかしたら自分の為の洋食の朝ご飯は初めてかもしれない。朝エッグココットなどは独身時代よく作ったのだが…。それで、今日は、なんとか食欲が戻ってきた。
考えてみれば、介護の7年間はパエリアもパスタ料理も、カレーも高齢者である舅に合わせて食事も薬であり、体調に合わせて軟食になっていった為に作ってないのだなぁ…と今頃気がついたりする。好き放題に料理すると、(元からこだわりが強い為に食費が高くなる事もあるので気をつけてはいたが…汗)

ともあれ、今日初めて自分の為に料理を久しぶりにしている。
なかなか、美味しい…不思議な気持ちだ。
おかしな話かもしれないが、病院で出る食事と自宅のメニューはとても似ている驚きがあった。(違うのは糖分と塩分とタンパク質の摂取量だけ)今更ながら過去を振り返ると…自分には、なかなか長い間悲惨な日常でもあったのだ。

電話で尊敬できる人生の先輩?に、「私はまだまだ、ゆっくりしたほうがいい」と言われた。
とある人は舅への献身的な介護は裏になんらかの利益があるのか?と疑われたりしたが、これにも困ってしまったけど…。
人生に課題を与えられた時の過酷さは時に尊いのだから…
食事の事では、小さい頃近所の向かいのおばあちゃんが「良い奥さんのいる家は料理が身体にいいから誰も病気をしないのよ」と教えてくれたから食事には気をつけてきたのだ。
古い考えでも、それは私の見えない心の中におばあちゃんが唯一下さった美しい髪飾りのように…言葉がとても美しく心に響き共鳴して…長年意識し努力をしてきた。

でも、自分の為に料理を作ってみて
これからは、ちゃんと考えていこうと思う。自分が美味しいと思えるように…。
お茶をゆっくり時間をつかって
菊の花を食卓の中央の硝子花瓶に飾り 本を読んだりしていると、ふと…ネガティブな過去悩み記憶がフッと思い浮かぶ時がある。
そんな時いつもなら、悩み苦しみ辛く悲しく考えても答えが見出だせないような…暗い気持ちになるが

でも今日、初めてなんとなく答えを見つけたのだ。
「そもそも、この問題には答えなどないのだ」と…
スッと
心に光が入ってくる。風が入ってくるそしてとても楽になる 一瞬だった。
「気分がかなりいい」幼い頃は問題に
答えなど必要なかったように…自由になった一瞬だった。
病よ、ありがとう
ゆとりある時間を。明日も、ゆっくりしようと思う。「いい気分」
仕事はない、介護はない…ゆっくりしていいんだよね。
そして、見えない綺麗な髪飾りは経験と言う装飾が変化しながら、哀愁とともに
これからも、つけていきたい。

見えない未完成の、この髪飾りを見える人が
いないかも、しれないけども…

私にはなくす心配のない唯一の宝物である。

誰かを愛せるのは
心が元気な証
知るとは愛である。 これからは、いろんな意味で自分を大切にしていきたい。