終末について

小さな頃に聖書を読み黙示録に終末預言を知った。とても恐くて、それでいてなぜか童話のように思えた。
成人して、昔の人の預言だと死を身近に感じなくなった。中年になり、慌ただしい暮らしに終末論は現代の文明でなんとか避けられる気がするようになった。中年期が中頃から終わり、科学を知りはじめ、学者の方々の研究を読むようになると、100年単位で世の中を考えるようになった。そうすると、知の内容で世の中は微妙なバランスで形成されていて、故郷は地図には存在すらなく…海に沈んでいた。地球も生命の一つで星に死がある事を知った。どちらも私が先に死ぬが。科学も宗教も結果は同じ預言で、人類は第2の人間が生存できる星を探しはじめた。
延々と自然の力に対抗して宇宙を目指した。
生きるために命を繋ぐために。結局は可能性が少ない事に、挑戦しつづけるしかない。沢山の戦いに破れた人の血を流しながら、犠牲を出しながら、人は挑戦しつづける。 この世に神はいない、人が希望をもって切り開くしかない。理不尽な事も沢山あっても、困難に立ち向かう人が出てくる。
そんな人類に、愛を感じるようになった。
命のはかなさを知るたびに、とても大切だと思えるようになった。
小さな頃の世紀末預言は真実になり、死が現実に近くなる事で自然に死を受け入れられるようになった。

当たり前を
当たり前に理解した。

いつか死ぬ
いつか終わりがくる

だから今日は生きていられて、それだけで幸せだ。

当たり前が一番幸せ。

当たり前が実はとんでもない奇蹟の一日。