心 夏目 漱石

題材は心

登場人物の心を描く内容 ストーリーはある学生がある見知らぬ先生らしきイメージの方に惹かれて仲良くなり先生の暮らしに入り影響を受けながら、大学まで卒業し最後は敬愛なる先生が自殺するまでの期間までの登場人物の心の動きをストーリー化したもの。

とにかく、秘密が多い先生の中盤から後半の手紙の内容は長いし、なぜか先生の心情のやたらと長い手紙で途中ストーリーは突然終わる。

明治天皇が死ぬと、先生も死ぬ 親も死ぬ。 なぜかは解らない。

その後は、ストーリーを読者が想像で創れと言わんばかりの内容。

とにかく変わっている。とにかくひたすら途中人生を面倒くさくなったかのように先生は死ぬ予定。

天才はよく人生がかなり面倒くさくなると自殺する。そんな感じだ。

いいかげんで適当だが
それも人間と言わんばかりのストーリーである。

ここらへんについては、とても納得できた。
まさしく、人間の心だ。
人間はそうした生き物だ
感動より変な納得をして終わった奇妙な読書だった。
真相は解らない。

先生も親も死んでいるシーンはない。
死んだかを確認しないままストーリーは終わる。
ストーリーは全体的に、言いたかった事は、「ある種の物足りなさが」いつも人を惹き付けるという、魅力を描いていた。
それが次のストーリーをどんどん描いていく。

それをうまく表現したかったに違いない。と
つまらないなりに考えさせられた。

感動は全然なかったが発見はあった。

私がこの手の本が苦手なのは、この納得する物足りなさを、あまり苦にならないからかもしれない。だから主人公の気持ちは実は皆目理解はできない。
物足りなさを見るとき
物足りなさを不愉快に思わない。
そのままがいい。
物足りなさとは自然なことだ。
だが人は、物足りなさを見てなぜか動く。
世の中は常にそんな感じだ。
私には全然魅力に見えない。平凡にしか…。
改めて人には私のような人間とは違う人を理解した。
私なら 通りすぎるだろうし、私なら手紙を拒否するだろうし、私なら追わない。
そこには、実は私には実体は、なんにもないのだから。
それはつまらない幻想だと自分にいつもいう。
小説には先生は希望も貧乏も我慢もない。
先生は最後まで豊かで絶望で我儘だ。

そこに余計魅力的を感じない。 何を魅力的かという意味では、かなり違うのかもしれない。

しかも修行する若者が恋愛で簡単に自殺する。あまりあり得ない内容に、夏目 漱石の人格をかなり疑う。仏教を学ぶ人は、失恋ぐらいで自殺すると思えない。
矛盾は沢山ある、事実ではなく小説だから多分それはそれで心をテーマにしたのだろう意味がイマイチわかりずらい。多分私には理解しずらい作品でしかない。後味が悪いので温暖化現象の地球環境パニック映画を見た。
どんどん地球が冷えて氷河期になる映画である。
こちらのほうが見て怖い映画だが、とてもやはり魅力的だった。確かに怖いがあり得る危機は、まだ自分にはとても大切で近いのだと思う。
個人レベルで密着したかのような親しい仲が良い関係を実はのぞんでないのもある。
仕事で気遣いしそれで気疲れしてから、一人時間が一番の安らぎになった。ほどほどの距離でいいし、そこまで他人に何かを実は必要としていないのかもしれない。
地球環境気象は本当に謎が多い。 こうした映画をみるたびに、いろんな事を改めて考えさせられる。
自分がどういう生き物かと知らされたりする。

映画のワンシーンにある無神論者が古い聖書の本を抱きながら「私は神を信じてないが、この本は焚き火に燃やされないように護っている、人類が理性をもった初めての本だから」
その言葉に胸が熱くなった。感動し嬉しかった。

彼は神に一番遠く気持ちは矛盾しているが、行動は正しいのである。

天才の作品に不愉快さを感じる小説に感動できない私だが、たまには自分の馬鹿さを今はありのまま受け入れたい。

私はやはり夏目 漱石の良さはやっぱり解らないままだった。

他の人の意見や感動も聞いてみたいものだ。

そこまで親しく敬愛し心を通わすことに、失敗?してきた私には理解しずらい作品になった。

いや、親しい関係が本音とても苦手なんだと思う。