シンドラーのリスト

図書館でシンドラーのリストを借りた。
長い長編映画
実際に歴史的には、あまり知らない事実だったので観てかなり良かった。 シンドラーが商人だった事も全然知らず、映画を観て初めはかなり複雑な心境だった。テレビではユダヤ人を沢山救いだした英雄に紹介されていたが、現実にシンドラーは快楽主義で酒と女が好きでパーティー好き、欲はホーロー製造で経営し目的は自分の財産を増やすことだけだった。初めはユダヤ人が労働力として安い雇用を出来るから始まった求人がユダヤ人と巡り会うきっかけだったらしい。実際のシンドラーは経営者として、あまり優秀ではなかったらしい。戦争中に自宅の窓から毎日ユダヤ人が無条件に銃殺されるような異常な光景の毎日に笑いながら平気な顔をして酒を飲みサディストのナチスと仲良くし経営をしていくという人種である。ただ経営に共に苦労した友人がユダヤ人で、少しづつカトリックの奥様の強い影響もあって、最後は戦争終結を待ち続け従業員の命を救うほうに促されたのかもしれない。映画は最後に、もっと金があれば沢山の人の命を救えた…と悲しみに暮れるシンドラーがいた。シンドラーは本来、ただの快楽主義者で、人類愛的人道主義など興味すらなかっただろう、そうした相手にも希望を失うことなく、懸命にシンドラーに感謝した沢山のユダヤ人達がシンドラーの考え方を変えた、その当時に働いたユダヤ人達が一日の労働時間は12時間、それでも一度として辛いと思わなかったらしい。シンドラーのそばにいれば安心と信じていたのだという。実際にユダヤ人達は、工場から一歩出ると銃殺される虫けら扱いのナチス残虐な戦争の時代である。人の尊厳自体が崩壊した状況のその時代に、賄賂を使い買収をして法を犯してさえ、従業員の命を守ったシンドラーの行為をユダヤ人は一人の命を救うと、いつか何人も救う結果になると真剣に語っていた。シンドラーは最後は沢山のユダヤ人達から署名を渡された為に、戦争犯罪者として裁かれる事はなかった。
冷酷に見えた初めのシンドラーユダヤ人達と別れを告げる最後には…ユダヤ人達の命を助ける事に使命をもち、工場は倒産した。それは経営者になりたかったのに、途中で人生の目的が変わってしまったのである。
激動の時代に、懸命に生きた映画は最後まで、涙が出るほど素晴らしい映画だった。

人は一人で幸せにはなれない。もしかしたら最高の快楽は実は人を助ける事なのかもしれない。