20150608 晴れ

ある岡に
羊がいました。
そこには羊がどんどん増えていて
それを見た人が
羊飼いを始めました。

羊飼いは世話で大変でしたが、羊達で得られる羊毛が利益になりました。
羊達も羊飼いのお陰で安心して暮らせました。

そこに、羊飼いを騙す商人がきて言いました。
もっと羊が増えたら、貴方は豊かになる。頑張って羊を増やしてくれ。
商人は実は、そうして羊飼いが疲れはて死ぬのを待っていた死神でした。
それを聞いた羊の一匹が 羊飼いに言いました。
奥さんを貰えば、もっと幸せになるし、楽に羊飼いができるよ。
羊飼いは奥さんを貰い、暮らしました。羊が増えて奥さんと仲良く暮らしていると、また商人がきて言いました。結婚しておめでとう。暮らしも楽になって良かったね。じゃあ、羊が増えたらもっと増やさないと。死神は喜んで二人の死ぬのを待っていました。それを知った羊がまた来ました。そして奥さんに言いました。子供を沢山産んだら 暮らしが楽になるから産んで。奥さんは喜んで子供を産みました。家族が増えて働き手が増えました。そこへ死神がきて言いました。子供が沢山いると暮らしは楽にならないから、何人か子供を追い出して暮らしたほうが、羊飼いはそれを羊に相談しました。羊は言いました。子供達と羊の子供達は仲良く暮らしているから、追い出すなんておかしいよ。商人は死神なんだ。追い出すぐらいなら、畑を作って商人に野菜を買わせよう。商人は単に儲かればいいだけなんだから。羊飼いは農業を始めました。商人はそれを見て食べ物は買わないと怒り始めました。ちっとも誰も死ななかったからです。逆に食べて元気になる羊飼いを見て、こう言いました。貴方はちっとも私の意見を聞いてくれない。羊と私とどっちが大切なんだ!羊飼いは困り果てて、羊に相談しました。商人が羊毛を買ってくれないと暮らしていけない。今では家族がいっぱいいるから…
羊が言いました。商人は死神なんだから、僕達が死んだと嘘をつけば、喜んで帰るよ。それで仕方なく商人に死んだ事にして、奥さんだけが死神と話す事にしました。奥さんは沢山子供を産んでいたので、死神にこう言いました。私が沢山子供達を育ててたら、貴方は幸せね。いつか沢山死ぬ子供達の魂を貰えるでしょう。死神はそれを聞いて とても怖くなりました。死神より奥さんは怖い人だったからです。死神は逃げ出していきました、うわあ〜いつか私も殺される!それをみた羊飼いは、笑って奥さんの嘘を誉めました。羊はそれを見て喜んでいました。
死神は街にいき、怖い奥さんの噂をいい、街にいた商人は奥さんを見たくなり、沢山逢いにいきました。奥さんは優しく笑いながら、商人をもてなし商人は初めは戸惑いつつ、本当は素晴らしい女性だと気がつき、羊毛を買う事にしました。それを見ていた死神は、まんまと騙されたと神様にいいにいきました。人間にこんな酷い奥さんがいる、そう言うと神様は、それは凄いその奥さんに逢いに行こう。死神は神様が自分より偉い人間が嫌いな事を知っていました。神様は奥さんに言いました。なんで死神をいじめるのだ。死神が怖がって誰も死ななかったら、天国は人がいなくなる。それでは困るから、お前を殺す。それでもいいか?と言いました。奥さんは死ぬかわりに、一つ神様に条件を出しました。
私は子供が沢山いるので、子供達に三人の子供達を産ませて下さい。それなら死にます。なぜなら子供達も神様が必要だからです。それを聞いた羊が言いました。神様は賢いので、羊の子供達にも神様が必要だからと言いました。神様は喜んで、羊と奥さんの為に死ぬのを条件に子供達を増やしました。羊飼いもまた神様が必要なので奥さんと死ぬ事にしました。子供達はそれで沢山増えました。神様は夫婦が一番望んでいた天国に連れていき、死神は神様にも裏切られてしまいました。
地獄には、誰も来なく寂しくなりました。

ひとりぼっちの死神を哀れに感じた神様は、改めて神様に忠誠を誓うように言いました。死神は仕方なく友達が欲しいと言うと、死と病と餓えと欲を死神に与えました。そして最後に死神に神の愛を与えました。

死神はいつも幸せになりました。愛を与えられたからです。

結局は、一番幸せになったのは死神でした。

死神は一番信じるのは神様でした。
神様も一番愛していたのは死神でした。

人と羊飼いだけは、結局そこがワカラナイまま元気に暮らしましたとさ。
愛の意味は、凡人にはわかりずらく難しいという教訓

そして、人は神様の愛にに関係なくやたらと増えました。羊も増えました。数ではもう神様も死神も、勝てませんでした。

神様も死神も天国と地獄で忙しくなり、ちっとも愛を語るきっかけを地上で出来なくなりました。
仕方なく、代理に天使と悪魔を創りましたが、やっぱり数では凡人が多い為に、なかなか人は愛を理解出来ませんでした。
天国で羊と夫婦は、困り果てていましたが、なんにも出来ませんでした。

神様と死神は、あきれ果てていました。

仕方なく羊と夫婦は賢い子供達に、智恵がつくように祈るしかすべはありませんでした。

愛の謎を解決するために。それが希望という、唯一の人が生きる意味になりました。

そして、人間はあい変わらず、ちっとも謎ときが出来ず悟れませんでした。
数を愛したからでした。
神様は初めに数の神様と一体だった為に、人と羊を優しく許しました。
死神もそれを見て妙に納得していましたとさ。


世界でもっとも美しい10の物理方程式

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