田舎暮らし

今から何年か前に犬を一匹飼っていた。
子犬から厳しく指導し、狸を狩るまでに成長した。目標は警察犬なみの能力で、それを人に言うと唖然とされたものだ。だが人に危害をくわえないルールも理解できた能力高い犬だった。多少荒っぽいが殴ってまで厳しく躾た。狸や鳶まではまだ良かったが、バロン亡き今猪が山から降りてきたり、昨日は農道に熊まで里に突然現れるようになった。
熊の撃退スプレーは対象の熊から噴射距離5メートルらしく、成分は唐辛子をベースにしたものらしい。約一万円前後の価格。かなり接近しないと無理なのがとても困る。熊の巨体に合わせたものが必要か?今の犬は望遠鏡の昴からつけたものだがシャイで危機感が高く、敏感な為に獲物を殺傷する行動は期待できない。
猟銃が欲しい。
要するに、やはり柴犬で狩りに適した遺伝的要素があるほうが
鍛えると能力を発揮するという事と犬の本来のやる気である。柴犬は豚の骨や丸大を噛み壊すぐらいの顎をもっていたが、今の犬は変化に敏感で危機感にそなえ、回避する方法を選び顎も弱い。歯の発達もとても小さい。
それでも、犬が一匹もいないと、自宅周辺は鳥や猫、あらゆる小動物でどんどん散らかり放題になる。
昴には猪と熊は無理だが、いないよりはマシで、二歳になりたまに吠える事をなんとか覚えた。
狩りをしていた親戚が飼っていた秋田犬クラスの犬は多少獰猛だが、主人には温厚で忠誠心が強い、犬は人より命令に対しては素早い行動と勇気を見せる。本来こういう環境での暮らしには、中型犬サイズが一番良いとつくづく思う。
それと、やっぱり森に熊や猪の食べ物がない事が根本的な原因。
後、適度にある程度の動物は殺すしかない事も現実的にこれから考えていくしかない。
富山県金沢と熊の行動範囲が広がりはじめた。ついにここにも出てきたか!という感じだ。

とにかく子犬から訓練しキジや小動物を追わせて獲物を教えて時間をかけ顎を強靭にし鍛え上げないと、犬は単なる働かないペットでしかない。

昴は聴覚が発達して繊細なので、性格的には適性ではない為諦めて次の犬に狩り用の飼育を考えている。
縄文時代からの歴史でも柴犬はやはり特別な存在だ。
果敢に挑む強さと冷めたような冷静な判断力と一切傷を受けても、泣き声一つ出さない。正直、そこらへんの日本男性より男前だと惚れていたぐらいの時期があった。
近所の人に今バロンがいたら助かったと言われる。

バロンは多分それを聞いて天国でとても喜んでいるとおもう。
ちなみに昴の良いところはバロンもそうだったが、遊びに来る烏や獣に餌をあげるところ。おかげで、烏は家の物を壊したり荒らしたりしない。とても礼儀正しい。
動物はちゃんと見て考えている。
自分に必要な存在かどうかを。ちゃんと的確に判断しているのだ。