初めての頃から今まで

今日は曇り夜空で月も朧姿になり観察はなし。
思えば、初めての頃月には伝説と神秘と 神話が私の空想に存在した。自宅の帰り道には輝く月は美しく安堵感がいつもあった。血のような月や輝く月は、幻想的な神話を思わせる姿でいつもあった。病院でギリシャ神話を絵本で読んだ。なんだか…とてもつまらなかった、いい加減に思えた。今は違うけど…月に挑む人類の歴史は、初めて感動した。でもあの頃の一番の真っ白になるほどの衝撃は今でも覚えている。
とても小さな双眼鏡から見えた月は空間に浮いていた。まだティコとか、やっとやっと覚えた頃だった。
「きゃー浮いてる」
思わず叫んでいたあの日。
それが今では、ニュートンのプリンキピアを読んで、難しすぎ〜と思いながらしつこく読んでいる。
なんにも持ってなかったのに双眼鏡二つ望遠鏡一つ、その他月球儀、まだまだ沢山いろいろあるが、今日ふと…思った事がある。
絵を描く事以外に自ら夢中になれる趣味はこれが人生で初めてだったのだ。
いや、全然知らない分野にこんなに素晴らしい内容があるなんて…考えもしなかった。自分が全然未知の苦手と決めつけていた分野に、想像つかないほどの夢中になれる世界があった。パンドラの箱には最後希望が一つ残される。
人生後半に一番苦手な箱を開けて良かったと思う。

最悪な分野が私を生き返る元気にしてくれる、きっかけになるなんて(笑)
人生は本当に解らないものだと思う。
パンドラではなく、もしかすると宝箱だったのかも、しれない。